こんにちは。

しばらく、サイコパス(精神病質)というシリーズでお付き合いいただきたいかと思います。
よく普通に考えると、日常生活結構存在しているサイコパスですが、その実、病名がつかないだけで、恐らくは人格障害という形で皆様の前にいるのではないかと思います。勿論、心を病んでいる事は事実です。でも、心を病んでいるわけではなく、彼らにとっては、普通の状態なんです。自己中心の為に、周りを振り回す、サイコパスに生活を乱される人は、あっという間に、人生を狂わされたり、心の奈落の底へ落ちていくことになることもあります。

良心を持たない人たちというタイトルで、ドクタースタウトはこう語ります。「欧米では、25人に1人と言うその多きポピュラーな存在性、そして、全てが自己中心的に、他人の感情をお構いなしに、振り回すことをゲーム感覚で行う人達」。前に、邪悪でペック博士が語っておりましたが、あれとは、ちょっと微妙に違った路線です。努力する事を嫌い、経歴詐称してでも、人の 賞讃を得たく、人を陥れる事を何とも思っていない。

こういう人程、良心が痛まないからこそ、しでかせる事があります。独裁者だったり、時の権力者だったりします。けれど、ろくでもない末期を送ってい る人が殆どで、けれど、その人達は、25人に一人はいるとなれば、正直、マイノリティ(少数派)ではなく、ある程度マジョリティ(多数派)な存在であると 考えられます。

サイコパスは、変わりません。自分が不利益をこうむっても、その性格を変えることなく、今日も人の同情を煽り、巧妙にその人の不安を煽り、そうして自分の 基地に引きずり込み、引きずり込んだ人をなぶる訳です。賞讃の為に努力する方向を履き違えている彼らは、正直な面で言えば、病名がついてたら、まだそれは ましだったと思えるかもしれません。鬱、統合失調症、神経症、何でも病名がついていればまだ救われたもしれません。

人格障害と言うレッテルはつきますが、殆ど彼らは、病院に行かないですから、そういう病名もないですし、病識等もありませんし、本日も、

「自分にとって都合がいい事はこう言う事だが、人が従わなくて困る。どうやったら、従わせられるか。」

という滑稽な事を、凄く真剣に相談していたりします。そして、その思いの為に何か薦められたとして、宗教を選んだとしても、この人達はのめり込みません。 あくまで、野望達成のツールとしか思っていないからです。時々、野望達成の為に、先祖供養を線香を一杯焚いて、毎日行えと言う人もいますが、正直な話、サ イコパスは、やることはやるんですが、願望達成に対し、待てる日にちが凄く少ないんです。

今日やったら、今晩願望は達成できるか。

真面目にそういう相談をする人もいます。ご存知の通り、霊障と騒ぐ人の殆どは、霊障を取り除けば、その晩から自分の願望は達成できると考えています。けれ ど、霊障というのは、あくまで、風邪みたいなもんですから、正直、その風邪を治した所で、あなたが、急に営業で好成績になって、会社で表彰されることに は、全く繋がりませんし、自分が甘やかして育てた子供の不始末を、他の子供に押しつけようとか、自分の毒親っぷりが、それで決済されるわけではありませ ん。

そんな事はデフォルトだと思うんですが、中には真剣にそう思う人もいます。霊障で片付いた、そういう例がないわけではないですが、非常にレアなケースだと思いますし、サイコパスの存在より、低い再現率だと思います。

自分の願望達成の為に、どうやれば、うまく相手を陥れられるか。その為に自分はどういう仮面をかぶったらうまく行くか。嘘をつき、空涙を流し、同情を引 き、そして、努力を嫌う体内時計の非常に短い人達。退屈を持て余し、刺激を求める人達。そして、それに振り回される周りの人たちの心を何とも思わない、良 心を持たない人達。

そのサイコパス・パラダイスに、少し照準を当てて、しばらく見て行きましょう。



厭な小説 文庫版 (祥伝社文庫)
京極 夏彦
祥伝社
2012-09-01(わたし、結構この本好き)




天人唐草 (山岸凉子スペシャルセレクション 5)
山岸 凉子
潮出版社
2010-04-20(こっちは、もう、聖書(バイブル)かと思うほど)