こんばんは。

 

結構、大事な事なんだ。


友人は、若い頃、自分の1人暮らしで、ある晩目が覚めると、夜、女が部屋の床で、自分の寝ているベッドに向かって座っているのを見つけた。

怖いのは、彼は童貞。初体験だから。初体験を語る友人は、まるで、童貞(いや、マジな童貞だけど女性と接触経験はキスくらい)のような、はにかみっぷりで、怖くて、寝れなかったと頬を染めて、言った。

 

翌日も出たそうである。

その翌日も出たそうである。

次の日も出たそうである。

 

彼は、残念ながら、お祓いとか、そういう事を考える人ではなかった。日常の仕事が忙しすぎて、勉強と両立させるのには、大変だったのだ。資格を狙っていたので、それどころでは、なかった。

 

しかし、毎日出ると慣れてくるもので、話しかけて、返事が貰えないまま、ひとり上手で、資格試験を勉学した。試験に受かった。



彼は、その日から、悪い奴になった。笑。

 

幽霊の座っているところが、触れないか、色々、試してみたら、触れたのだそうだ。

少しずつ、少しずつ、彼は、毎日同じ場所の幽霊を、誘導して、警戒心を持たれぬよう、ベッドへ誘い込んだ。


添い寝だけ。

添い寝。

添い寝だけど、手を繋ぎたい。

いつしか、眠ってしまうといない幽霊なだけに、慎重だった。

 

ある日、ベッドで、ついに、胸を触る機会を得た。

 

彼は、それだけで凄く幸せな気持ちになると思い、手を伸ばした。確かに、顔は、やる気もない、生きる気力もない、疲れ果てた顔は、女性の顔だった。顔色も悪かった。ベッドに一緒に寝てるくせに、頬を赤らめるとか、恐怖感や諦めの色もない。

でも、彼にとって大事なのは胸に触ることだった。

 

胸は、

 

胸は、貧乳だった。


 

彼は、しばらくして、いきなり、大きな声で、「ちッパイ!」と叫んだ。


 

叫んだ瞬間、幽霊は、消えた。ちッパイは、文字通り、ちいさなおっぱいの事である。

もう、その翌日も、翌々日も、幽霊は、現れなかった。

 

ところで、なんで、そんなデリカシーのない発言を、事もあろうに、幽霊にしたんだ?と尋ねると、実は、その幽霊の胸は、男性のようであり、しかも、なんだか、顔を見直してみたら、首に喉仏があるような、ないような。

 

そこで、下まで確かめたら、自分が終わるという、恐怖だったんだそうだ。

 

ところで、どんな貧乳っぷりなのか、尋ねると、柔道初段程度の胸だそうで、そこから先は、高校時代に誰にも言えないトラウマがあったらしいので、あえて、口にしたんだそうだ。

 

ある意味、完全和姦成立と考えた彼は悪人だったが、結局、幽霊は、2度と彼の前に現れなかった。

 

「あのさ、朋だったら、どうする?」

 

わたしか。

まずな、見知らぬ奴と仲良くなっても、ベッドに誘わねーわ。

そう答えたら、そうだよな、そうだよなと。


 

彼は、一応、後日、そこまでの期待感を興奮として下半身に維持し続けた為、リアルで資格持ちの男に群がる、誘ってくる女の子達の誘いに、応じて、かなり濃密ないい一晩を過ごしたと言う。

 

幽霊の事はどうなったか、結局、未だ、彼を見てると、どうやら、あと腐れなかったようである。