こんばんは。
追記です。
一応、先週末片付けようとして、持ってた鬼だったのですが、なんと、先週末は未曾有の大豪雪となり、氷の女王が半端なくお怒りでね。
鬼はもともと、南方系のものだっただけに、手に負えず。暖かくなるまで放置しておくかという技は、放置しておくと何度か氷の女王の怒りを買いそうなので、ちょうど、その地方へ船の旅に行く人がいて、その方に頼もうと思いましてね。
「これ、旅行に連れてってもらっていいですか。」
「(渡したのはぬいぐるみなのに)あら、鬼だわ。珍しいこと。これを元あった場所に持っていけばいいの?」
「(見破られて挙動不審)はっはい。元あった場所に置いてもらえるなら、ぬいぐるみより別のものが良さそうですね。」
「うーん。うちにあるので探してみるぅ。・・・・・こんなんはどう?朋さん。」
そこんちから出てきたのは、宝石でした。
うーん。収めるのにバッチリ。でも、ちょっともったいないような。
「これ、もったいなくないですか?」
「うーん。あんまり気に入らないのよね。これ、実は。」
「どうしてですか?」
「見てわかるでしょ?鬼が入っているからよ。」
うーん。この人天然なんだな。天然でそう言うのがわかって、わかったら普通辿る道とかあるのに、この人、普通なんだな。
「鬼退治して、この宝石使おうとか思わないんですか?」
「あら、住み心地のいいって言っている家を追い出すなんて、こっちが鬼になっちゃう。」
そもそも、その人は、大変なセレブというか、お金持ちなので、そういう感覚なんだろうなと思いつつ。
「預からせていただいてもいいですか。ご出立までにはお渡しします。」
「ははーん。朋さん、もっと詰める気でしょ?」
「ええ。仮住まいということで納得していただいて、大家さんには、大家さんでいて頂くということで、みっちり詰めます。」
「別にいいのよ。他に詰める道具とか買ってきてあげようか。」
「いや、そんなこんな高い石をいくつもお願いできる財力ないですから。」
「あら、残念。お土産にしてあげようと思ったんだけれど、でも、ひょっとすると、別の鬼の石を買っちゃうかもしれないしねぇ。」
「ええ。Sさんは、うっかりさんなので、わたしはお土産は、お土産話だけで結構です。」
という事で、週末みっち詰め、あすお渡しして終わり。
という話の予定だが、どうなることやら。Sさんが、石を忘れていかないことに、はらたいらさん、1000点(涙)。
彼女は、結構なルースを沢山持っていて、とかく、わたしに、デザインを頼む。わたし、そのデザインをするのすごく大変。石と対話するのって、静かな穏やかさがないとできないし、持ち主の思うようにはなりたがらないこともあって、難しい。
まぁ、なんにせよ、結局は、精霊というか、物の怪に近いので、その方面にお返しするのが一番である。
触らぬ鬼に、祟りなし。
しかし、実は、この鬼関係、結構後まで続くんです。理由は、そもそもの持ち主が、必ずやってしまう癖があり、この癖を治させないと、結局は取り祓っ ても取り祓っても、きちゃう。共存できる人もいるんだけれど、こんなSさんのような天然で大らかで、しかも、修羅場にめっぽう強い人って、滅多にいない し、通常は、何かあったら動揺してしまうもの。
人間、平静でいるって難しいもんなんですよ。
鬼はカンニングペーパーのようなもんだし、役に立つ方面のカンニングペーパーならいざ知らず、あなたが必要ない情報のカンニングペーパーである可能性もある。だからこそ、難しいんですよね。
わたし、カンニングペーパーはいらない(笑)。
という訳で、しばらく、Sさんの放浪癖に便乗してお願いするかな。
ここは、他力本願で、実は内面、面白がっているSさんの態度に、ちょっと頼もしさを感じていたりします。
Sさんの旅行は、悪くないと思うんです。だって、共存できるSさんですもの。悪さも、「あら、おいたは、ダメよ」で終わっちゃうと思います。
人間、親になったらかくありたい。そんなSさんですが、そんなことで、今年いっぱいは続くんじゃないでしょうか。
あんまり引き受けたくないんですがね。たまたま、ご紹介なんでしょうがないんですが、ご紹介ってのが実は一番キ・ラ・イなんですよ(笑)。
続く
朋